言語とは難しいものである

平均的な日本人や中国人の場合、2000時間にものぼる英語学習を経ても、英語を実際に使えるようになるだけの十分な知識を得られません。しかもまだ英語の発音について、問題が残っています。エスペラント語であれば、今までの例から、アジアの若者でも平均250時間の教育を受けると、発音の問題もなく、英語よりはるかに上手に話せるようになることがわかっています。

聴くだけじゃ足りない

言語を習得するには、聴くだけでは十分でありません。耳の不自由な親をもつ場合、子どもには早くからたくさんテレビを見させるように言われています。しかし、この方法では子どもの言語発達に何の影響も与えられないことは、すでに明らかにされています。

学校教育の英語では足りない

国連総会やEUのヨーロッパ議会で何か働きかけようと考えている人にとって、通訳を通じて意見を伝えるだけでは十分ではありません。説得力をもって語れることや、話し合いができること、議論ができること、また聞き手の感情を呼び起こせることが大切です。学校で習ったフランス語や英語だけでは、このレベルに達するのは不可能です。さらに何年も、英語やフランス語の学習と実践を積み重ねなければなりません。一体どれだけの政治家が、過去のキャリアの中でそんなことをしている時間があったでしょうか。事実、多くの国の代表は英語を使いこなせてはいません。国連には公用語が6言語ありますが、日本語はそのうちに含まれていないのです。


© Hans Malv, 2004